2011年02月28日
旬の生わかめ・めかぶの会2012
昨日、北仙台・しんさんにて、
旬の生わかめ・めかぶの会を開催しましたっ!
この会は、この宮城の食材をテーマにした会は、
しんさんと、池田酒店・池田さん、そして僕の3人で
一緒にちょうど一年くらい前から開催しているものです。
(昨年は、わかめ、葉せり、トマト、小瀬菜大根をテーマに開催)
◎昨年開催した「旬の生わかめを楽しむ会」
http://yamada.da-te.jp/e298041.html
http://yamada.da-te.jp/e299181.html
この会のコンセプトとしては、↓となります。
◎宮城の隠れた食材や、宮城の食材が持っている
あまり知られていない価値にスポットをあてる!
・・・宮城の特産、伝統野菜といった食材、食材が持つ旬、
生産者のこだわり・思い、生産方法、歴史・ストーリーなど。
◎美味しく食べながら、その食材の意味を伝える!
・・・ただ、食べるだけでなく、料理人と、料理人が作る料理という
媒介を通じて、その食材が持つ情報・価値などの意味を
知りながら食べるという新しいスタイル。
(さらに、料理を引き出す純米酒との相性を楽しみながら☆)
ということで、2年目に突入した、その1回目は、
やはり気仙沼の「旬の生わかめ・めかぶ」をテーマにしよう、
ということでの昨日の開催でした。
それに先駆け、先日気仙沼までわかめの養殖現場を
見せてもらってきましたので、その様子は↓をご覧ください。
http://yamada.da-te.jp/e405258.html
前振りが長くなってしまいましたが、
では昨日の会の様子をレポートしたいと思います!!
まずは、準備風景。
気仙沼(階上)のわかめ生産者・藤田さんから送られてきた
直送の生わかめを発砲スチロールから取り出します。
わかめは、葉、葉元、メカブと切って詰められているのですが、
全体像が分かるよう並べてみます。
(実際にはもっとワカメは長いのですが)
13時に参加者の方々が集まったところで、最初に会の趣旨を話し、
わかめの簡単な解説をしながらゆるやかに会はスタートです。
で、いきなり実演コーナーです(^^;
以前、わかめの加工品の研究をされていた藤原さんが
参加してくれていたので、その場で、ババロア風デザートを
作ってもらえるようお願いしていたんです。
(藤原さん、ありがとうございました!)
まずは、一晩水に浸けておいて膨張したワカメを、
ミキサーにかけてこまかくしていきます。
そして、そこに砂糖をまぜ、そのあと、牛乳を投入します。
ワカメに含まれているアルギン酸という成分がカルシウムと
決着することで凝固する、という作用を利用しているんだそうです。
すると、ワカメが固まり、柔らかいゼリー状になります。
(これをアイスクリーマーに入れると、アイスになるそうです)
完成したものを実食。なるほど、これはおもしろいですね。
砂糖を入れずに、何か料理として応用することもできそうです。
さて、実演・試食が終わったところで、テーブルに着席。
この日は、6名の方にご参加いただきました。
飲食、旅館、生産者、研究者など多種多彩な面々です。
※ホントはもっと多くの人数でやりたいのですが、
きちんと相互的にコミュニケーションしながらやりたいので
とりあえずこんな形式になっています。
(違うやり方も追々考えていきたいと思っています)
開始から1時間近く経って、やっとお料理の登場です!(^^;
一品目は、ワカメとメカブの豆乳なべ。
余計な調味料を使わず、食材から出たダシで味付けされています。
これも先ほどの実演と同じ作用により、豆乳がアルギン酸で
固まるようになっているんですね。すごい。
少し味を足したい人は、こちらのタレをかけてもOK。
ぽん酢と刻んだメカブに、しんさんの愛情を加えた、
愛情メカブソースです☆
(これは万能調味料として色んな料理に使えますね)
そして、しんさんが出すお料理に合わせ、
池田さんが即興で、お酒を選んでお燗をつけてくれます。
これがまたお料理の美味しさをすごく引き立たせてくれるんです!
次のお料理は、ワカメの葉元を使った2品。
(葉元は、葉っぱとメカブの間の茎のような部位のことです)
葉元のごま油和え、山くらげ風。
葉元と高野豆腐の炊き合わせ。
葉元は通常あまり食べられていないのですが
きちんとダシも出るし、調理次第で美味しく食べれるんですね。
2品とも切り方を変えて出しています。さすが、しんさん!!
こちらは、ワカメとメカブとマツモの酢味噌和え。
ボイルしたものをシンプルにそのまま食感を味わってもらおう、
ということでの一品です。
シャキシャキとした生ワカメ、やはり美味しいです☆
お次は、金柑とイチゴと菜の花とワカメのサラダ。
なんと彩り豊かな一品ですね。
金柑とイチゴ、というと、デザートっぽいですが、
ワカメのような海藻を合わせると不思議とよくなじみます。
↓は、はだカレイのお刺身ですが、それを今回は
メカブのぽん酢たれをかけていただきます。
こういう食べ方もあるんですね。かなりアリでした!!
まだまだ、ワカメ尽くしは続きますよっ!
メカブとたらきくの炙り焼きです。
葉元をつけたまま焼いてはどうか、と新しい提案です(^^
茹でるのでなく、炙ることでそのままの塩味と栄養分が
外に逃げずにメカブの中に凝縮されます。
いやぁ、これもメカブぽん酢を付けて食べてもよいのですが
そのまま食べて美味しいですね〜。
さらにこちらは、メカブと春キャベツと曲がりねぎの生パスタ!
これもメカブの塩味と、キャベツとねぎの甘みだけで
コショウくらいしか調味料を使ってないとのことですが
メカブの粘りも利いて、抜群に美味しかったですね。
メカブは茹でて刻むだけでなく、こうやって炒めてもいいんですね。
これから家庭でもできそうです(^^
こうやってお料理が次々出てくる間も、
池田さんがきちんとお酒を合わせて出してくれます☆
このコンビネーション、さすがですね!!
さぁ、そして、いよいよメイン料理です!
昨年も大好評だった、わかめ・めかぶのしゃぶしゃぶです。
ワカメは、先端の方と、葉元の方に分け、
そして、メカブと部位ごとに出してくれました。
本当は、内湾と外洋で食べ比べしてもらいたかったのですが
外洋がちょうど良いのを出荷した直後だったらしく、
今回は、全部内湾のワカメとなりました。
ただし、↑は、特別に入れてもらった外洋の早採りワカメです。
間引いたときの、まだ成長していないワカメですね。
茎が細いので、そのままシャキシャキ食べれるのが特徴です。
ということで、しんさんの解説も受けながら、
みなさんにはスタンディングでしゃぶしゃぶして食べてもらいました。
やはり、お湯に入れた瞬間に緑に変わるインパクトは強いですよね。
メカブも暖かいものをすぐに食べるのが一番美味しいですね☆
ちなみに、しゃぶしゃぶのダシは、ワカメの葉元と日本酒だけ。
葉元から十分にダシが出るのでそれだけでOKとのことでした。
そのまま何もつけずに食べて、それだけで美味しいですが
さきほどからの、メカブ愛情ぽん酢を付けて食べてもグーです(^^
また、しんさんからの提案で、冒頭のババロア風ワカメを付けて(!)。
絶対ないと思いましたが、意外にアリでしたね。
ワカメの風味がより引き立ちますね。
砂糖がなければ、こういう使い方もいけそうな気がしました。
そして、最後は、早採りわかめおにぎりに、
わかめおにぎりを、タジン鍋の上で少し焼き、
そこに、しゃぶしゃぶのダシをいれた雑炊で〆。
この雑炊、素材からの味が凝縮されてて最高でしたね!!
締めにふさわしい一品でしたね。うまい!
ということで、これでもか、というくらいのわかめ尽くし。
昨年よりさらにパワーアップしたしんさんのお料理でした。
より素材としてのワカメをシンプルに使って、
部位ごとの特性も生かしながらの料理だったように思います。
ワカメだけでも十分主役になるし、もっともっと色んな調理の
幅があるんだなぁということを再認識したのでした。
参加者のみなさんにも満足していただけたようですし、
わかめについての理解も深めていただけたのではないかと。
実は、これらの会を通じて、何より、主催側の僕らが
わかめのことを深く理解できるようになっているんですよね。
(昨年より今年と、さらに理解が進みました ^^)
宮城のわかめ・めかぶはもっともっと自身をもって発信できる
食材だと確信していますので、ぜひまた新しい試み・仕掛けも
考えていきたいなぁと思いました。
みなさん、宮城の旬の生わかめ、
今が美味しいですから、ぜひ食べてみてくださいね!!
※旬の生わかめは、一部スーパーなどでも扱っていますし、
三陸おさかな倶楽部でも注文しておけば買えるかと思います。
あと、生産者・藤田さんからも直接取り寄せも可能ですよ(^^
http://fujita-uminosachi.com/
あと、わかめの解説などについては、長くなりますので
また後でまとめて、別にブログにアップしたいと思います!!
Posted by やまだ@宮城 at 07:08│Comments(0)